来自北東、昴宿星団

北東より来たれ、プレアデス

型から入るは続かないon離島キャンプ記

タッパーである

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タッパー

何の変哲もないただのタッパーだが、私にとっては功績あるタッパーである

私はこの1年半以上、このタッパーをお弁当箱にしていた

とはいえ、中に何を詰めるかはその人次第であり、人によってそのグレードは様々であろう

初期の私は炊いた白米を突っこんでいた

問題はサラダや付け合わせだが、それらは出先近くのコンビニで買っていた

単純に外食よりお金をかけないための食べ方だと思っていたが、このコロナで感染しない/させないための食べ方になった

今の私は副菜もレンチンして添えるようになった

このタッパーは私に弁当持参の習慣を与えたのだ

キャンプ

ところでこのような生活感漂う冒頭には理由がある

キャンプの話をしたかったのだ


本来、私は島と太陽と月のことを書くためにこのブログを立てたのだが、コロナは私から島を切り離した

離島でコロナを広めるようなことは絶対にあってはならない

仁右衛門島(2021/03/16)を最後に、私は海を一度も越えていない

そんな私の離島キャンプを回想したい

神津島

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2016-09-08

私はこの島で重要な知見を得た

民宿の空気が好きになれないのだ

他人の家で寝泊まりする感覚が好きになれず、自分ひとりの空間があることの重要性を知った

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2016-09-08

島そのものは良かったが、この時の私のなかでは数ある観光地の一つだった

宇治群島

はっきり言って私は自然を舐めていた

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2018-10-13

持参していたキャンプ道具は寝袋だけだった

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2018-10-14

景観だけで察してもらえるだろうが、無人島を確実に舐めていたと思う

薩摩硫黄島

この時は寝袋だけではなかった

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2018-10-17

大きなゴミ袋も持参していた

45リットルのごみ袋で下半身と上半身を覆う作戦に出た

これを寝袋の上にかぶせれば、例え雨が降ろうとも何するものぞの心境であった

幸いにして雨は降らなかったが、ごみ袋の内側が朝露でまみれていた

しかも自分の吐く息がごみ袋にあたるので、結露した水が顔に当たっていたのだ

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2018-10-17

これは鹿児島市内で買ったお菓子だが、これを頭の下に敷いていたのも良くなかった

ふと深夜に起きると、蟻の大軍に攻め込まれていたことに気づいた

三宅島

この時の私はバージョンアップしていた

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2018-11-23

ついにテントとシェラフ、エアマットを装備したのだ

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2018-11-23

その効果はきわめて絶大であった

雨や虫の浸透戦術をいともたやすく防御する、まさしく安眠バリケードであった

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2018-11-24

三宅島は奇観の連続であり、地殻の気まぐれをかき集めたような島であった

八丈島

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2019-01-03


おそらくこの時からだろうが、コッヘルとガスバーナーも常備するようになった

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2019-01-03

この時は体中にホッカイロを貼り付けて寝た

南方の島とはいえ冬キャンプであり、海岸からの潮風が身に染みた

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2019-01-03

八丈島にはホテルも沢山あるので、素直に泊まることをお奨めしたい

青ヶ島

中継地である八丈島に前2泊/後2泊した

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2019-08-09

青ヶ島のキャンプは残念ながら諦めた

キャンプ場と水場(村役場)の距離が遠すぎ、徒歩ではどうにもならなかった

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2019-08-09

この島だけは空きの民宿に泊まることになった

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2019-08-09

青ヶ島はこの世の島ではなかった

この時ほど青天が神々しく感じられたことはない

利尻島

利尻島で必要だったのは、キャンプ道具ではなく登山道具かもしれない

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2019-08-26

ここでは大きな問題があった

北海道のキャンプ場(と周辺施設)のレベルが高すぎることだ

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2019-08-27

銭湯・乾燥機付き洗濯機・充電・充実した調理場・綺麗なトイレ

おまけに現地で買える食材のレベルも高いので、わざわざ持参する意味を感じなかった

これまでの離島のキャンプ観が揺らいでしまった

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2019-08-25

礼文島

利尻島からそのまま移動した

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2019-08-28

問題はそのままである

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2019-08-27

あいかわらずキャンプ場のレベルが高い

借りた自転車で温泉まで行き、「キャンプといえば銭湯」くらいの倒錯に陥った

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2019-08-27

原付で島を回っていたが、道そのものが楽しい島であった

新島

東京(伊豆七島)に戻る

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2020-02-23

とにかく風が強かった

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2020-02-22

テントの中にそこそこ重量のある荷物を入れ、しばらく島を回っていた

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2020-02-22

キャンプ場に戻るとテントの姿はなく、近場をゴロゴロと転がっていた

ペグの打ち付けが甘かった云々よりも、下から風が吹きあがる立地が敗因だった

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2020-02-22

冬の新島には宇治群島以来のむき出しの自然が感じられた

風も波も荒々しく冷酷だったが、不思議と理不尽な思いはなく、ただただ畏敬の念を抱いた

その他

諸事情より旅館に泊まった島は除外した

総評

ここまで書けば伝わるはずだが、私はキャンプ道具そのものに興味はない

キャンプ中の写真が一切ない(撮っていない)のも、そもそもキャンプ自体を特別なものと感じていないからだ

必要と思える最低限があれば、それ以上にキャンプ道具を試す気もない

もしこんな自分がキャンプ道具一式をそろえ、キャンプを目的にすれば挫折しただろう

この記事のタイトルはつまりそういうことなのだ

私がタッパーから始めた弁当も、初めからおかずマシマシの弁当箱なら続かなかった

これはとりたてて一般法則として話しているつもりはなく、あくまで私の個人的体験として書きたかった

なお、冒頭のタッパーは破損により引退し、新しい弁当箱を購入した

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弁当箱

仕切りが付いているのは素晴らしいが、洗いが面倒な形状で悩ましい

良い習慣になって欲しいと願っている